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森林と水の密接な関係

私たちが日々飲んでいる「水」がどこから来ているのかを考えたことがあるでしょうか?

実は、私たちが飲んでいる水は山や森と深く結びついています。水の多くは雨水が森林の土にしみ込み、長い時間をかけてろ過され、やがて地下水となって湧き出てくるものです。森は、単なる木々の集まりではなく、“自然のダム”とも言える重要な存在なのです。

湧き水が生まれるまでに必要な“時間”と“木”

湧き水は、単に山に降った雨が地下から出てくるのではありません。山間部に降った雨や雪は、地表から地下へと染み込みます。地中では、砂や小石などが詰まった地層を通りながら、自然にろ過されていきます。やがて、水を通しにくい地層に達すると、地下水はその上を移動し、地表に露出した部分から湧き出します。その過程には10年、20年という時間がかかるとも言われます。木々が存在し、土が健康であることによって湧き水は生まれるのです。

湧き水は、地下水の水位や地質条件によって湧出量が変動しますが、一般的には安定した水資源とされています。

森林が失われたとき、水はどうなるのか

では、もし森林が失われたら、水はどうなってしまうのでしょうか?

木の管理が疎かになれば山の木や土の働きが機能しなくなります。雨季になると、雨が降るたびに表土が流され、水は地下に浸透せず、一気に河川へと流れ込みます。その結果、洪水や土砂災害のリスクが高まるだけでなく、乾季には逆に水不足が発生する可能性が高まります。これは、日本でも雨量の少ない時期が続くと、同様の事が起きると考えられます。

さらに深刻なのが、水質の悪化です。土壌が流れると、水は濁り、有機物や不純物が増え、飲料水としての安全性にも大きな影響を与えます。つまり、森林の破壊は、私たちの安全な水を奪うことでもあるのです。

森林が今、海外に買われている現実

このような森林の価値が見直される中で、近年では海外資本が日本の山林を買い求める動きが加速しています。特に水源地を含む土地が対象になることも多く、日本人が知らぬ間に、自国の水資源が他国の手に渡るという事態も起きています。

これは単なる土地の売買ではありません。日本の将来の水供給、安全保障、地域の持続性にも大きな影響を与える問題です。

ではなぜ日本の山林が外資に買われているのか、それは、山を持っていても何にも活用できていないことが原因だと考えます。なので、人々は山を持っていても仕方ないと思い、山が必要な外資の方達に簡単に売ってしまっているのではないでしょうか?

以下のグラフから日本の森林が海外の手に渡っていることがわかると思います。

出典元:林野庁 URL:https://www.rinya.maff.go.jp/j/press/keikaku/240719.html

森と水を未来へつなぐために

水は、人間の生活を支える最も基本的なインフラです。そしてその水を育んでいるのが森林であることを、私たちはもっと意識する必要があります。

目には見えないつながりかもしれませんが、木を守ることは、水を守ること。そしてそれは、私たち自身の命と未来を守ることに他なりません。

今後も私たちは、自然と共にある水の価値を伝え、日本の豊かな水資源とそれを支える森林の重要性を、多くの人と分かち合っていきたいと考えています。

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