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日本の水源地は、今どうなっているのか

あなたは水を買うとき、どんな水を選んでいますか。

コンビニやスーパーで手に取った天然水、蛇口から注いだ一杯、あるいはオフィスのウォーターサーバー。おそらく多くの人は、水の「物語」をあまり気にせずに飲んでいると思います。私も半年前まで、そのひとりでした。

日本の水源地で、今起きていること

日本は水資源が豊富な国です。しかし実際に日本の水源地の現場に足を運ぶと、その認識が大きく揺らぐ出来事に直面します。

日本各地の水源地が、外部資本によって買収・取得されるケースが静かに増えています。美しい自然の中に湧き出る日本の水は、国内よりも海外からの方が、その希少性と価値を正確に認識されているという現実があります。

日本の水源地を保有している人たちは、日本の水を守るためその価値を日本中に伝え、販売している。そういった現場が、日本各地に存在しています。

水源地で出会った人と、言葉

“みずのみず”の活動を通じて、私は実際にいくつかの水源地を訪れる機会があり、現地で長年にわたり水源を管理されている方から、お話を伺いました。

水が地中を流れる過程、その土地がどのように水の成分を変えていくか、そしてその土地が置かれている状況。ひとつひとつの言葉が、これまでコラムを書くだけでは決して届かなかったものでした。

印象的だったのは、その方が水について語るときの「情熱」です。水に携わる仕事を選んだ理由、この場所を守り続ける理由。それは数字や理屈ではなく、長い時間をかけて育まれた、水への深い敬意のようなものでした。

水の価値とは、液体そのものだけではない。それを守り続けてきた人の時間と、水源地に対する思いなどの「物語」の上に成り立っている。そのことを、この訪問で初めて実感しました。

「水を選ぶ」ことの意味

水源地から戻り、私の水との向き合い方は変わりました。

以前の私が思う水の違いは、水に含まれている成分のみだと思っていましたが、今は違います。どのような土地を通り、誰がその水源を守っているか、どんな環境の中で湧き出ているか、そういったことが水を手に取るときの判断軸になっています。

“みずのみず”が掲げる「水の価値の再定義」という言葉の意味を、現場を通じて初めて腑に落とすことができた気がします。水は選べるものです。そして選ぶことで、日常の質は確かに変わります。

アクアソムリエとして、これから

私はこれからも日本の水の魅力、水の現状をこのコラムを通じて発信していきます。

これらの経験が、水についてもっと深く学びたいという思いに繋がりました。

2026年2月にアクアソムリエの認定試験を受験し、3月に合格。4月1日より、「日本アクアソムリエ協会認定 アクアソムリエ」として正式に活動を開始しました。水の科学的な性質やミネラルの特徴、世界の水問題まで幅広い知識を持つ「水の専門家」としての資格です。

「なんとなく知っていたつもりの水」が、体系的な知識として整理されていく過程は、水源地で受け取ったものを言葉にするための、大切な準備でもありました。

次回からは全6回にわたって、アメリカの水事情をお届けします。世界の水を知ることで、日本の水の価値がより鮮明に見えてくるはずです。

どうぞ、お楽しみに!

中田 皓太

中田 皓太

立命館アジア太平洋大学 国際経営学部に在学中。中国と日本での生活を通じて、水に対する意識の違いを実感し、水の価値に関心を持つ。 父の所有する水源地に海外資本による買収の動きがあったことをきっかけに、日本の水資源の重要性に目を向ける。 現在はみずのみず株式会社にてインターンシップ生として活動中。コラム執筆を通じて、日本の水資源の大切さを発信している。

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